CAGE ケージ
序盤が退屈だが、豚マスクが登場以降は楽しめる。ただし、ラストには納得がいかん。なんでもこういうありがちなオチをつければいいってもんではないと思うんだけど。実にもったいない。ネタバレあり。
―2014年製作 加 83分―
あらすじ・スタッフとキャスト
あらすじ:ハロウィンの夜、人里離れた郊外の屋敷にいやいやながらベビーシッターとしてやって来た女子高校生カイリー。子供達を寝かしつけ、無事に役目を終えるはずだったが、静まり返った屋敷に鳴り響くベルの音。恐る恐る覗くと、そこには不気味な豚のマスクを被った少年が立っていた。お菓子をあげようとドアを開けたカイリー。しかし、彼女はそれが悪夢の一夜の始まりだと知る由も無かった…。(Amazon)
監督: オードリー・カミングス
出演: アリーサ・キング/バート・ロショーン/アーロン・シャルトラン/ロバート・ノーラン/サマラ・スモールウッド
ネタバレ感想
いじめられっ子のアバズレ
主人公のカイリーがあの容姿で高校生ってところに度肝を抜かれた(笑)。大学生ではないのか。というのはいいとして、田舎の高校生カイリーは同級生たちとのパーティの最中、声をかけてきた男、マーカスにうっとりして(したんだと思われる)、なんと…。
いくらなんでもイキナリあんなことするかね(笑)。俺は最初、この女は主人公ではなく、早々に死んじまうアバズレ役なんだろうと思ってた。
ところが、このアバズレが主人公である(笑)。いきなり下半身の棒をくわえるとか、10代のクセしてそんなんで始まる恋なんて、嫌すぎだろ。アメリカの高校生は、あのくらいで普通なんだろうか。
で、アバズレカイリー、実はいじめられっ子なんである。その辺は説明面倒くさいので省くけども、かなり無理な人物設定のような気が。いつも周囲におびえて暮らしている娘が、いきなり男のイチモツをくわえるかね?
主人公の成長を描きたいんだと思うが…
しかもだ、いじめられっ子ていう設定はいいけど、アバズレシーンを動画にされたとか、校長に云々とかいう話っているのかなぁ?
この作品って、カイリーが恐ろしい目にあいつつも、守るべき人物を守り通すことで人間的に成長する姿を描きたかったんだと思われる。
それなのに、前述のエロ動画周辺の話って全然その部分に活かされてないように観えるんだけど。唯一、中盤以降でマーカスに遭遇して凄んで見せるシーンにカイリーの成長を見て取れるが、あんなちょっとだけの描写のために、退屈な序盤を見せてたんだとすると、作品として損をしている気が。
豚マスクの襲撃以降は面白い
と、文句をつけているものの、「eat pork」トラックに乗った豚マスク3人組が現れてからラスト近くまでは、緊迫感もあって楽しく観られる。カイリー役の女性の、恐怖におびえる不細工顔(ごめん)が真に迫っていて、いいのだ。ぎゃぁぎゃぁと喚き続けるわけでもないのが好感度高い。
てなことで、豚マスクらとの決着をつけるまでは面白く観られた。本当に。上記のように設定を腐してはいるものの、面白いです。そう思います。
でもラストにガッガリ
ところが、ラストのラストで、ホラー映画にありがちな、敵はまだ死んではいなかった―ーてのと似たようなオチをつけちゃうのである。そのせいで、すげぇ作品そのものに対する印象が悪くなった。
なんで、カイリーは子どもたちを守って成長しました。じゃダメなんかね。実は豚マスクはあの3人だけでなく、警察にも奴らの仲間がいるのです。その一人がカイリーを殺しにきました。ついでに彼女が入院している病院にいる奴らも全員殺しました――とか、なんなんあれは。続編でも狙ったんかね?
ホラー映画はバッドエンドにしなくちゃいけない決まりでもあるんか? こういう終わり方の映画は他にもたくさんあるけど、なぜかこの作品に対してはそんな結末のつけ方が納得いかなくて、そもそも豚マスクらの目的って何なんだよとか、eat porkトラックに監禁されてた女性とかはその後どうなったんだよとか、他の部分についてもイチャモンつけたくなってしまったのである。
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