デスペラード
流れ者のマリアッチが恋人を殺害したギャングを壊滅せんと、流れ者のガンマンに転身してボスのブチョの首を狙ってさすらうハチャメチャアクション。ネタバレあり。
―1995年公開 米 104分―
解説とあらすじ・スタッフとキャスト
解説:麻薬組織のボスに復讐するマリアッチ(スペイン語でミュージシャンの意)の戦いを描いたバイオレンス・アクション。監督・脚本・編集は、93年に発表した弱冠24歳のデビュー作「エル・マリアッチ」が絶賛されたロバート・ロドリゲスで、彼がハリウッドに初進出した劇場用長編第2作。製作費は前作のわずか7千ドルから実に千倍の700 万ドルを投じ、スタイリッシュなアクション演出と定型を裏切るオフビートなユーモアに、さらに磨きがかかった。製作はビル・ボーデンとロドリゲス、製作補はエリザベス・アベランと、前作で主演したカルロス・ガラルド。撮影はギレルモ・ナバロ、音楽は「ラ・バンバ」のロス・ロボス、美術は「PNDC エル・パトレイロ」のセシリア・モンティエルが担当。主演は本格的アクションに初挑戦となる「インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア」のアントニオ・バンデラス。共演はロドリゲス演出のテレビ映画『ロードレーサー』(V)にも出演しているメキシコ出身の新進女優サルマ・ハエック、「今そこにある危機」のジョアキム・デ・アルメイダ、「パルプ・フィクション」のスティーヴ・ブシェーミら。ロドリゲスも参加したオムニバス映画「フォー・ルームス」で製作総指揮を務めたクエンティン・タランティーノが友情出演している。(KINENOTE)
あらすじ:メキシコ国境の町サンタ・セシリアに、黒いギターケースを下げたマリアッチ(アントニオ・バンデラス)が現れた。彼は悪名高いギャングのボスで麻薬王ブチョ(ジョアキム・デ・アルメイダ)の命を狙っていた。ブチョ一味の秘密の取引場所であるバーに入ったマリアッチとあらくれ男たちの間で、たちまち壮絶な撃ち合いが展開され、麻薬の集金人(クエンティン・タランティーノ)もとばっちりを食らって死ぬ。ギターケースから素早く銃を取り出したマリアッチは、瞬く間に一味を片づけた。店を出た彼は、つけてきたギャングに腕を撃たれるが、書店主の若き美女キャロリーナ(サルマ・ハエック)に介抱される。やがてマリアッチは相棒の白人ブシェーミ(スティーヴ・ブシェーミ)と町で再会するが、ナイフ使いの殺し屋が二人を襲い、ブシェーミは殺された。ナイフ使いは敵対するコロンビア人に雇われてブチョの命を狙っていたが、逆に彼の子分に始末された。ブチョはマリアッチを殺すべく、部下たちに命じる。キャロリーヌの店に匿われたマリアッチは、彼女と愛を交わす。だが、ブチョの部下が店を襲撃し、二人は建物の屋上から屋上へと逃げながら、弾丸と手榴弾で敵を追い散らした。マリアッチはギターケースにマシンガンやロケット弾を仕込ませた二人の仲間を呼び寄せ、一味の取り引き現場に向かう。すさまじい銃撃戦の果てに仲間たちは倒れ、彼が道でギターを教えていたニーニョ少年も巻き添えになって撃たれた。少年を病院に収容したマリアッチとキャロリーヌは、ブチョのアジトに乗り込む。恋人を殺されたマリアッチが仇と狙うブチョは、彼の実の兄だった。骨肉の戦いの末にブチョを倒したマリアッチは、キャロリーヌと共に町を去った。(KINENOTE)
監督・脚本:ロバート・ロドリゲス
出演:アントニオ・バンデラス/サルマ・ハエック/ジョアキム・デ・アルメイダ/チーチ・マリン/スティーヴ・ブシェーミ・ダニー・トレホ
ネタバレ感想
ロバートロドリゲス監督
実に懐かしい作品。高校生の頃に当時付き合ってた女の子と一緒に鑑賞した。非常に面白かったのでパンフレットも購入。相手はそれなりに楽しんでいたようだが、もう少し作品を選べよと今となっては思わぬでもない(笑)。
ロバートロドリゲス監督作品。この作品の前に、もう少し低予算で内容は同じような感じの『エルマリアッチ』って作品を撮ってる。それの主人公は、本作で主人公のバンデラスのサポート役として現れるマリアッチの一人だったらしい。『エルマリアッチ』は一回しか鑑賞してないので、もうよく覚えてない。
ロドリゲス監督で面白いのはこれのほかだと、『フロムダスクティルドーン』『パラサイト』『プラネットテラー』『マチェーテ』などかな。
キャストが豪華、見どころはアクション
で、ようやく本題に入ると、今となればキャストが豪華。アントニオバンデラスが主人公で、ヒロインがサルマハエック、スティーブブシェミ、ダニートレホとか。ほかにもロドリゲスの作品でよく見かける顔がチラホラ。そういや、タランティーノも集金人役で登場してる。
見所はやっぱりアクションだろう。チョウユンファよろしく二丁拳銃を駆使して群がる敵を撃ち殺していく序盤のバーでの戦いに始まり、ヒロインの自宅兼店舗の書店での戦いなどは、外連味のある演出を交えて派手なアクションが展開されていて楽しめる。
登場人物も変な奴らばっかりで、いい意味でロドリゲス的である。突っ込みどころはもちろんあるものの、上述したように狙ってハチャメチャないい加減作品として創ってる感があるので、それをそのまま受け止めて楽しめるかどうかで、好みが分かれそうだ。
また、この作品あたりから有名になったとも言えるバンデラスが、ともかくセクシーなナイスガイである。胸毛ぼうぼう、汗臭そうな感じだが、かっこいい。
二度と現れない白服は何なのか
ただ、1点だけ何度見ても気になっちゃうのが、冒頭に出てくる、バンデラスがギャングに手を撃ち抜かれるシーン。あそこのギャングの中に、白いスーツに身を包んだ石橋凌みたいな人が出てきて、この人がボスなんだろうと思ってたら、後から出てくるボスのブッチョは全然別人(笑)。どうやら最初の石橋凌は、単なるギャングの一員だったらしい。バンデラスはあいつをぜひとも殺すべきなのに、なぜかアイツは二度と現れないのだ。なぜなのか。パンフレットを引っ張り出してきて読んでも何にも書いてない。まぁともかく、けっこうおもしろいのでおススメはできる。サルマハエックも美人だし。
ちなみに続編はイマイチだが、いずれ機会があれば紹介したい。
コメント