ダンテズ・ピーク
―1997年公開 米 109分―
解説とあらすじ・スタッフとキャスト
解説:火山の噴火の驚異とそれに立ち向かう人々の姿を、最新のSFXを駆使した描いたパニック・スペクタクル超大作。「トゥルーライズ」「アポロ13」の特撮工房、デジタル・ドメイン社が手掛けた噴煙・溶岩・大地の揺れ・火砕流などのリアルかつ凄まじい表現が見どころ。脚本は「デイライト」でパニック状況下の人間ドラマを書き上げて評価されたレスリー・ボーエンのオリジナル。監督には、映画界入りいる以前はオーストラリアの大学で地質学を学んでいたという「カクテル」「追いつめられて」「ゲッタウェィ」のロジャー・ドナルドソンが起用された。製作は「ターミネーター1、2」「トゥルーライズ」のゲイル・アン・ハードとジョゼフ・M・シンガー、製作総指揮はイロナ・ハーツバーグ、製作協力と第二班監督は「フリージャック」のジョフ・マーフィ。撮影は「スピーシーズ 種の起源」のアンジェイ・バートコウィアック、音楽はジョン・フリッツェルがスコアを書き、テーマ曲の作曲は「恋の闇 愛の光」のジェームズ・ニュートン・ハワード。美術はデニス・ワシントン、編集はコンラッド・バフ、ハワード・スミス。主演は「007/ゴールデンアイ」のピアース・ブロスナンと「ターミネーター1、2」のリンダ・ハミルトン。(KINENOTE)
あらすじ:USGS(全米地質学調査団)の火山地質学者ハリー・ドルトン(ピアース・ブロスナン)は、地震が起こる可能性が極めて高いとされる米北西部、太平洋岸に位置する休火山“ダンテズ・ピーク”の調査のため、その麓の町を訪れた。調査を進めて行くうちに、ハリーは火山の噴火が近いことを確信する。ハリーは、このままでは町全体が溶岩に飲み込まれる可能性があると訴えるが、彼の要請で現地入りした上司のドレイファス博士(チャールズ・ハラハン)率いる調査チームや村人たちは、その危険性に全く注意を払おうとしない。事態を重く見たハリーは町長のレイチェル・ワンド(リンダ・ハミルトン)に直談判し、何とか協力を取り付けることができた。だが、住民を招集した会合の最中、噴火が起こった。町はパニック状態に陥り、ハリーはレイチェルの子供グラハムとローレン、義母のルースを非難させるため、彼らのいる山の中腹に向かった。一方、地震と火山活動で、町は阿鼻叫喚の地獄図に。途中でルースが倒れ、ハリーは残った3人を連れて必死に脱出を図る。ついに全てを飲み尽くす火砕流か始まり、彼らは間一髪で逃れるが、ガレキの山の中に閉じ込められてしまう。しかし、ハリーの活躍で、NASAが開発した発信機で位置を知らせ、彼らは無事に救出された。(KINENOTE)
監督:ロジャー・ドナルドソン
出演:ピアース・ブロスナン/リンダ・ハミルトン/チャールズ・ハラハン/ジェイミー・レネー・スミス/ジェレミー・フォリー/エリザベス・ホフマン
ネタバレ感想
90年代のディザスターパニックの作品と言えば、これと同年に公開されてた『ボルケーノ』が思い浮かぶし、当時10代だったこともあって、個人的には両方とも好きな作品だ。
どちらもツッコミたい部分はあるけども、深く考えずに鑑賞してれば楽しめる娯楽作品なのである。この作品で火山が爆発するのは物語も中盤になってから。噴火後はブロスナン扮するハリーとリンダハミルトン演じるレイチェルらが、ほぼ車、もしくはボートで移動しているだけと言えばそうなんだけど、テンポよく話が進んでいくし、レイチェルの義理の母が犠牲になるなどのドラマ的エピソードも挿入されているので、あっという間に劇終を迎える。
そのドラマ的エピソード、祖母を助けるために火山灰降り注ぐ山道を無免許の子どもが車を走らせるなんて無理ありすぎだろとか思わなくはない。また、生き埋め状態のハリーたちが、NASAの発信機で位置を知らせて救出されるラストについても、溶岩やら落石やら何やらで道が塞がれてるわけだから、二日(確か)程度で救出成功できちゃうのは都合がよすぎないかというふうにも思う。
まぁでも、それでも楽しめるのである。なんというか、ハリーは優秀な地質学者なんだけども、何でもできちゃう器用な奴で、子どもはなつくし、町長のハートも掴んじゃうし、車の運転うまいし、そもそも色男だしーーと万能野郎なんだけども、実は、後先考えず行き当たりばったりで行動しているように思えなくもない。その例として挙げるなら、渋滞してる橋を避けて、車で川を渡るところ。
ハリーの車なら川を渡れるんだけども、それを真似して普通の乗用車も川に突っ込んでくるのを見て、彼は「バカなやつらだ」とか抜かすんだけども、自分の車も川底にタイヤをとられて、前に進めなくなっちゃう。あわや浸水そして沈没かと思いきや、彼がバカにしてた車が流されてきてぶつかってくれたおかげで窮地を脱出できるという(笑)。あそこなんかはこの作品の白眉のお笑いシーンだ。
ついでに、ファンの人には申し訳ないけども、リンダハミルトンがかなりの美人設定てのも、何か違和感(笑)。
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