ブラックフット
あるカップルが自然公園の立ち入り禁止区域に入り、知らぬ間に遭難。森から脱出できないでいるうちに熊に襲われることになってまう、実話をベースにしたパニック作品。
―2014年製作 加 91分―
解説とあらすじ・スタッフとキャスト
解説:樹海で起きた実話に基づく、人喰い熊の恐怖を描いたリアル・アニマルパニック。トロント国際映画祭2014 DISCOVERY部門に出品された本作は、人間ドラマも織り交ぜた、緊迫する恐怖の高め方が称賛された。受難のヒロインには、青春映画の知られざる名作『スティック・イット!』で主役を演じ、人気TVシリーズ「ルーキー・ブルー~新米警官奮闘記~」主演のミッシー・ペリグリム。
ファッションセレブとして日本のファッション誌にも度々登場するエリック・バルフォーが謎のバックパッカーを演じている。本作プロデューサーも実際にクマに襲われたことがあり、その場にいるかのような臨場感で描いた衝撃作。まさに陸版『オープン・ウォーター』であり、誰にでも起こりうるリアルな恐怖が見る者に迫る!(amazon)あらすじ:熟練のアウトドア派のアレックスとアウトドアには全く慣れていないジェン。都会に住むカップルがカナダの大自然へキャンプに出かける。しかしそこは雄大で美しい景色と危険が隣り合わせの場所だった。気の乗らないジェンをどうにか説得して、アレックスは彼女を自然公園の奥にあるお気に入りの場所、小道へと連れて行く。最初の晩、森の奥地で2人はブラッドと出会う。ブラッドはジェンに色目を使い、2人を尾行しかねない怪しい、高圧的な男だった。ブラッドをどうにか振り切り、2人は小道へと向かうが、途中で道を誤ってしまう。アレックスは頑固に道をわかっていると主張するが、3日後、2人の道は完全に途絶えてしまい、広い森の中、絶望的に迷子になってしまう。食べ物も水もなく、帰り道を探そうと奮闘するが、厳しい環境の中、お互いへの不満が爆発し、関係が悪化してしまう。そしてその時……。(amazon)
ネタバレ感想
C級モンスターパニックではない
アマゾンプライムで見つけて鑑賞。鑑賞後に知ったので助かったんだけど、この作品のDVDのジャケットは思いっきりネタバレしてるよね(笑)。なんか、いかにもC級モンスターパニックみたいな紹介の仕方してて、笑える。でも、この作品ってそういうタイプの映画じゃないんだな。思った以上にシリアスでけっこう衝撃を受けてしまった。
自然描写が延々と続くだるいシーンがけっこうあって全体的には退屈だし、アレックスのキャラがなんかムカつくので共感しづらいんだけども、なんとか頑張って鑑賞してると衝撃の展開になるのだ。
あの展開を目の当たりにすると、アレックスがどんな嫌な奴だったとしても、死に方が気の毒すぎるしマジでかわいそうに思っちゃう。そして、ジェンのその後もなかなかに絶望的。彼女のほうが生き残るのはフィクションだからなんだろう。
元になった話は、熊さん研究家の男性が熊さんに美味しく完食されてしまうという恐ろしすぎる事件のことだと思われる。あの事件だと、彼の恋人も熊さんに完食されちゃったらしい。かわいそすぎる。だからやっぱり、ジェンが何とかスタート地点まで戻れたのは、フィクションだから成せたことなんである。↓たぶんこの作品の人。
本編の話に戻ると、ラストで倒れてるジェンに最初に気付くのが、あのブラッドだったてのがなんか、悲しい。あいつは食われてないのかーと俺は残念に思った。というか、俺はあいつが食われて死体になったのを二人が発見して、熊怖いー! てなって、その熊が襲ってくる展開を予想してたが、それがまぁ、C級パニック的な展開なんであるな(笑)。
そうはならないから、こんだけシリアスで辛い話になってるんだと思う。でもやっぱり、物語としてはさして面白くはない。ただし、衝撃はある。
ブラッドのくだりにドキドキ(笑)
てなことで、もちろんあのアレックスがやられちゃうシーンが一番残酷でショックなんだけど、それより前にも、手に汗握るシーンはある。それは何かというと、夕食を共にしたブラッドが実はメチャ嫌な奴で、去り際にアレックスに「最初に言ってた誤解の意味はなんだ?」と聞くところ。あれ、マジで嫌だよね。けっこうアレックスが大人な対応して我慢する(恐怖してる?)、なかなか緊迫感があるシーンで、おれは結構ドキドキしてしまった。
そしてあの時点では、熊に襲われるよりもこのシーンが最も見どころになると予想していたが、そうはならなかった(笑)。しかし、ブラッドが出てくるエピソードって必要なのかな? アレックスとジェンの関係を伝える意味では多少の効果はあったと思うけど、なんか、尺を稼ぐための無理やりシーンに思えなくもない。でも、緊張感はあった(笑)。
アレックスはバカ
で、前述したようにアレックスにはあまり好感を持てずに見ていた。ジェンがけっこう素直だし性格もいい娘なので、なんでこんなんと付き合ってんだろうかと思っちゃうし、ともかく、アウトドア野郎のくせして、地図を持たないとかなんだとか、自然をなめすぎだろ。いくらロマンチックなプロポーズがしたかったからとはいえ、命の危険から目をそらすなんて、アウトドア野郎失格だと思うのである。
まぁしかし、彼は熊に食われながらにして、ジェーンに「逃げろ!」と言っていた。「助けて!」て言いたくなっちゃいそうなもんなのに、あれをみて俺は、こいつは本当にジェンに惚れているのだなぁと思い、彼が気の毒になったのである。そして、こいつの愚行を許してやろうと思ったのである(何様なのかw)。
気の毒ではある。でも、あの災難は完全に彼自身のせいだ。熊さんに完食されちゃったのも、彼自身のせいだ。俺としてはそこは譲れぬ(誰に対してなのかw)。
遭難しかけたことあります。低山で
いや、マジで地図持たないとかダメでしょ。俺は1000メートル前後の山を登山するのが好きで、たまに一人で低山ハイクに行くのだが、遭難しかけたことあるからね。
バカだと思うかもしれないけど、知らぬ間にルートから外れてわけわかんないとこに行っちゃってて、そういうところは人が足を踏みいれてないからそもそも進みづらいんで気付けそうなもんなんだけど、あんまり人がこない山だと、普通のルートでも稀にそんな感じのところあるから、その例に習慣的に従っちゃって、なんも考えずにズンズン進んでいるうちに、ズンズンわけわかんない方向へいってて、ズンズン歩いてて、気付いたら、ここどこですか――てなっちゃうのだ。で、そんときは下り中だったんだけど、下のほうへ行くほど道が険しくなっちゃって、どうにもさすがにおかしいと思い始めた。そして、これは遭難しかけているのではなかろうかと思った。(低山で)。
あれ、マジで怖いから。マジ恐怖。嫌だよマジここどこなの、怖い! 俺遭難した俺やばい怖い怖い怖いどうしよどうしよってなるの(俺だけかも)。で、俺が上りに行くような山はきちんとルート案内してくれる何らかの印が設置されているので、最後にあれを見たのどこだっけなと思い出すのである。相当前だった気がするなぁ、どこで間違えたんだろう畜生ーーと思うのである。で、どうするかって言うと、来た道を引き返すのだ。つまり、下り中だから上って戻る。ドキドキするけども深呼吸して戻るのだ。戻るしかない。
何かなんでこんな話になったんだ? まぁいいや、とりあえず俺がこうしてブログに記事書いてるってことは、生還(大袈裟)したということなんです。この映画観てたらあのときの恐怖を思い出しちゃったな。遭遇した動物がニホンザルで良かった。というか、マジで低山と言っても舐めてはいけない。備えは万端にしとくべきなんである。ということで、アレックスはバカ。
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