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映画 3時10分、決断のとき ネタバレ感想 ラッセルクロウとクリスチャンベイル

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3時10分、決断のとき

牧場経営をする元軍人が、家族を養うために凶悪な強盗団のボスを護送する役目に就く。修羅場を潜り抜けて任務を果たそうとする彼は何のために頑張るのか。強盗団のボスを演じるラッセルクロウがカッコイイ西部劇。ネタバレあり。

―2009年 米 122分―

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解説とあらすじ・スタッフとキャスト

解説:1957年公開の「決断の3時10分」を「ウォーク・ザ・ライン/君につづく道」のジェームズ・マンゴールド監督がリメイクした西部劇。刑務所に連行される強盗団のボスと彼を護送する牧場主の姿を描く。出演は「消されたヘッドライン」のラッセル・クロウ、「ターミネーター4」のクリスチャン・ベイル、「ゴーストライダー」のピーター・フォンダなど。(KINENOTE)

あらすじ:南北戦争で片足を負傷して不自由となったダン・エヴァンス(クリスチャン・ベイル)は、妻のアリス(グレッチェン・モル)と2人の息子と共に荒涼としたアリゾナで小さな牧場を営みながら暮らしている。だが新しく鉄道を引く計画が持ち上がり、一家を立ち退かせようとする地主らによって様々な嫌がらせを受けていた。そんなある日、ダンは騒ぎで逃げた牛を息子たちと探しに荒野へ行くと、無法者ベン・ウェイド(ラッセル・クロウ)率いる強盗団と遭遇、息子たちの安全を考え、ダンは乗っていた馬を引き渡す。一味に襲撃された駅馬車の護衛をしていたピンカートン探偵社の賞金稼ぎバイロン(ピーター・フォンダ)を救出したダンは町に赴くが、酒場でウェイドと再会、そこに保安官が現れ、ウェイドはあっけなく捕まった。ウェイドに度々襲われていた鉄道会社のグレーソン・バターフィールド(ダラス・ロバーツ)は、彼を刑務所に入れるため、三日後の午後3時10分発ユマ行きの列車に乗せようとする。ウェイドをコンテンションの駅まで護送する一行にダンも同行を願い出るが、ボスが捕まったことを知った一味の右腕チャーリー・プリンス(ベン・フォスター)もその後を追いかけていた。道中、バイロンら何人もの犠牲者を出しつつも、ダンはウェイドを連れてコンテンションの町に到着する。そこにボスを奪還しようとチャーリーたちが現れ、一行が身を隠すホテルを包囲、さらにダンを殺害した者には賞金を出すと群衆を扇動する。銃を持った男たちが虎視眈々とダンの命を狙う中、ウェイドはダンに命と金の保証をするから自分を逃がせと取引するが、ダンは拒否。この危険な仕事を引き受けたのは金のためではない、とダンは本当の理由をウェイドに語り始める。その後、ダンとウェイドは共に駅へと向かうが、町の中で銃撃戦が始まった。二人に容赦なく降り注ぐ銃弾の雨。ダンはウェイドを列車に乗せることができるのか……?(KINENOTE)

監督:ジェームズ・マンゴールド
出演:ラッセル・クロウ/クリスチャン・ベイル/ピーター・フォンダ/グレッチェン・モル/ベン・フォスター/ダラス・ロバーツ/アラン・デュディック/ヴァネッサ・ショウ/ローガン・ラーマン/ケヴィン・デュランド/ルース・レインズ/ベンジャミン・ペトレイ

ネタバレ感想

U-Nextで見つけて鑑賞。ラッセルクロウ、クリスチャンベイル共演で監督はジェームズマンゴールドってなわけで、それなりに期待して鑑賞したらけっこう面白かった。

まず、強盗団のボスであるウェイドを演じたラッセルクロウのキャラがいいね。かなりの悪役であるが、ベンフォスター演じる2番手のチャーリーにも崇拝されてる。あんな狂犬みたいな極悪人を手なずけてる、有能。

殺すときはためらいなく人を殺すし、戦闘力も高い。そして、いわゆる道徳心とかは邪魔だと考えているようで、自らの力によって生き抜く術を身につけており、西部開拓期の厳しい環境で、己のやりたいように生きていける強者なのだ。

彼曰く「生きているほうが地獄」。そんな無法地帯で生きていくには、自分の中の善悪の基準のほうが大事。であるから、彼にとっては悪は善であり、善は悪。それを自分で決める人間なのである。とはいえ、まったく情がないわけでもないし、教養もある人みたい。そういうことで、凶悪でありながらも魅力のある人物であった。

一方のクリスチャンベイル扮するダンは、見た目はカッコいいし、銃の腕もすごいし、執念でウェイドの護送をやり遂げようとするその姿勢は悪くないんだけど、なんか物足りないというか、ダメさもある。例えば何度も息子に助けられるシーンがあるし、そもそも、牧場経営がうまく行かなくて家族から白い目で見られちゃってる部分も。

さらに、軍人として功績があるように家族には思わせていたものの、後半のほうでウェイドに吐露したところによると、実は嘘っぱちーーというのは言い過ぎにしても、自分で自分を誇れるような実績の持ち主ではなかったことが判明。で、家族に尊敬されるため、そして何より自分自身の誇りを取り戻すために、ウェイドの護送に執着していたのだ。

で、それを聞いたウェイドは、心変わりして彼が任務を遂行するための協力をすることに。このラストの展開は、なかなかに唐突。ウェイドはダンを助ける行為をそれまでにもしてるし、彼を絵に描くなど、なんだか気に入っている様子。でもどこを?

なんかこの辺の彼の決断はわかるようで、ようわからん。しかも、ダンがチャーリーに殺されたのに怒り、彼だけでなくこれまでの仲間のすべてを射殺しちまうのも驚き。それだけダンとの間に友情みたいのを感じてたってことなんだろうか。

ウェイドは父にも母にも見捨てられて生きてきた人間なので、ダンが自分の誇りのために戦うと言っていながらも、家族を守ろうと必死こいていたのも事実なんで、その辺に好感を持ったのかなぁ。

いずれにしても、なかなかに楽しめる作品ではありました。

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