俺達に墓はない
―1979年公開 日 131分―
解説とあらすじ・スタッフとキャスト
解説:暴力団ノミ屋襲撃、賭博ツアーのバス乗取り、巨額の札束をめぐる三人の男と一人の女の友情と殺意を描く。脚本は「地獄(1979)」の田中陽造、監督は「肉の標的・奪う!」の沢田幸弘、撮影は「縄地獄」の仁村秀信がそれぞれ担当。(KINENOTE)
あらすじ:ムショ帰りの島勝男はどでかいヤマを踏むための軍資金を稼ぐために、デパートで爆弾騒ぎを起こし、レジから金を盗んだ。猟銃とピストルを手に入れた島は、アジトの安バー“阿邪馬”で弟分の通称ヒコこと石川と、暴力団十日会のノミ屋の金庫襲撃を計画。そんな二人の周辺に正体不明の黒サングラスの男が出没。“阿邪馬”には若い女が転り込む。川村ミチと名乗るその女は、島の襲ったデパートの店員で、あの事件のためにクビになったという。ノミ屋襲撃の日、石川とヒコが十日会のビルに乗り込むと、なんと金庫襲撃の先客がいた。黒サングラスの男、滝田だ。滝田を追う島、激烈なカーチェイス、二台の車は運河へ、二千万円入りのバッグを奪いあう二人、もつれ合ううちバッグは運河の底へ消えた。島と滝田は互いの力量を認め、手を組むことにした。一方、ヒコは十日会に捕えられてしまった。島は滝田とともにヒコ奪回へ向かう。ヒコは養豚場で豚と一緒に飼われていた。ダイナマイトを使って十日会と闘う島。救出されたヒコは半狂乱で、憎い二千万強奪の真犯人への復讐を叫ぶ。それが目の前にいる滝田だとも知らずに。島と滝田は、十日会の主催する東南アジア賭博ツアーのバスを襲撃し、六千万円を奪い取り、警察の包囲網から逃れるために、二人は別々に逃げた。金を預った滝田は、自分のパスポートを島に渡す。“阿邪馬”のヒコは、ミチに迫って拒まれるや、ミチと島がデキたと邪推、そして、ノミ屋襲撃の先客が滝田と知り、憎悪に燃える。そこへ滝田から“阿邪馬”に待ち合せ場所の連絡が入り、ヒコは自分をはずして、仕事をした二人に激怒し、島を殴り倒し滝田の隠れ家に向かった。港町のバーに隠れる滝田を、ヒコは問答無用に撃つ。血みどろの滝田は島が裏切ったと思いこむ。金を持って逃げようとするヒコを、追って来た島が殴り倒す。パトカーが来て騒然とする中、ミチが金を持って逃げ去った。なんとか逃げた島とヒコ、一方滝田は警察病院へ。滝田は十日会の協力で病院を脱出、島を探しに出た。島とヒコもドヤ街に潜んでミチを探していた。暫くして、金に困った島は街頭で強盗を働くが、十日会の男に見つかり負傷を受ける。そこへ豪華に着飾ったミチが通りかかり、島を自分のマンションにかくまう。十日会からヤクを買っていたミチは、滝田の探索の網にひっかかってしまう。滝田は捕まえたヒコを盾にミチの部屋に乗り込む。ヒコを昏倒させてミチを責める滝田。そこへ島が現れ、二人の銃が同時に火を噴き、滝田は無念のうちに死ぬ。ミチを取られたと思ったヒコは、滝田の銃を拾って島に向ける。二発の銃声が轟き、ヒコは絶命した。迫り来る十日会の連中をエレベーター内でいっきょに爆殺。傷ついた一匹狼とシャブ中の女が真紅の車でいずこへともなく去っていく。(KINENOTE)
監督:沢田幸弘
出演:松田優作/岩城滉一/志賀勝/竹田かほり/阿藤海/石橋蓮司/森下愛子
ネタバレなし感想
何度鑑賞しても、突っ込みどころ満載。でも、10年に一回くらい見てしまうのだ。なんでかというと、松田優作がカッコいいから。それだけ。他にはない(笑)。
でもまぁ、ハードボイルドっぽい内容ながら、ところどころコミカルな演出やセリフもあり、その辺は笑える。
岩城滉一がすごい若いんだけど、今回の鑑賞では、香港俳優のルイス・クーに似て見えた。おそらく髪形が似た感じだからなんだと思うが。ちなみに、岩城滉一には数年前に仕事であったことがある。メディア関係の取材だったんだけども、おもしろい話が聞けたし、キャラがなかなか強烈だった。
当時活躍した役者って、ヤカラみたいな人もたくさんいるんだけど、そういう滅茶苦茶な人たちがいたからこそ、あの頃の映画に出てくる男ってのはかっこよく見えるんじゃないかと思ってまう。今作の岩城滉一なんか、ほぼほぼヘタレな役柄なんだけどね。
なんか、他に書くことがないので終わる(笑)。
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