殺人の告白
本作のリメイク版が入江悠監督作、『22年目の告白ー私が殺人犯ですー』として今年の6月10日から公開されるらしい。そのことについて知らなかったんだけど、偶然鑑賞した。感想としては、リメイク版はオリジナルより改良されたものを期待したいと思う内容だった。多少ネタバレしてますので、リメイク版を観ようと思っている人は、この記事読まないほうがいいかも。
―2013年 韓 119分―
リメイク版も観賞した。その感想↓
解説とあらすじ
解説:自らの犯した事件につい詳細に記した本を出版、一躍人気者になっていく殺人犯と、事件を長年追い続けてきた刑事、恨みを抱く遺族たちの駆け引きを描くサスペンススリラー。監督・脚本は新鋭チョン・ビョンギル。出演はTVドラマ『家門の栄光』のパク・シフ、「黒く濁る村」のチョン・ジェヨン、「妻の愛人に会う」のチョ・ウンジ。
あらすじ:世間を騒がした連続殺人事件から15年後、イ・ドゥソク(パク・シフ)という男が自ら犯人だと名乗り出る。しかし時効成立のため法的に無罪となり、彼は自分の犯した殺人事件について詳細に記した本を出版する。その衝撃的な内容と俳優のように美しいルックスが相まって、一躍人気者となったイ・ドゥソク。だが犯人を探し続けてきた刑事や、恨みを抱く遺族たちが黙って見ているはずもなかった。本の中に最後の未解決失踪事件の真相が書かれていないことに気付いた刑事チェ・ヒョング(チョン・ジェヨン)は、ドゥソクに向かって「詐欺罪で逮捕されるだろう」と言い放つ。そんな中、自分こそが真犯人だと主張するJと名乗る男が現れる……。
予告編とキャスト・スタッフ
(シネマトゥデイ)
監督:チョン・ビョンギル
出演:パク・シフ/チョン・ジェヨン/チョ・ウンジ/キム・ヨンエ
なんかいろいろ無理があるように感じる作品
冒頭からけっこうな格闘シーンで物語は幕を開ける。他にも、かなり無理のあるカーチェイスシーンなどが繰り広げられる。
この作品はある人間たちがグルになって、殺人犯を追い詰めようとする話だということが、後にわかる。しかし、その展開についても、その間に起きた上述のシーンなどが物語としてのリアリティを損なわせていると感じさせて、なんか真に迫っている部分との乖離がすごくて興ざめしちゃうのだ。
ラストについても、刑事が殺人犯を亡き者にしてしまうのはどうかなと。娘を殺された母親には手を下させず、刑事自らが自分の手を汚すことについては別にいいのかとは思うんだが、出所後に幸せそうに記念撮影しちゃっているとこなんかを観ると、そんな笑顔でハッピーエンドできた内容じゃないだろうって思っちゃって、やっぱりなんかチグハグしてる感は否めない。
そもそも、メディアに出演して真犯人を煽るってのも、もしテレビ局が番組をつくろうとしなかったらどうしてたんだろうという疑問がなくもない。あと、最初から示し合わせて殺人告白本を書いて、それでかなりの金を得ている人物がいるわけだが、これって後々問題にならないのかなぁ? 詐欺とは言わぬまでも、金儲けしちゃっているのはいいのかな。
リメイク版はどのくらい内容を変えているんだろうか
そんなわけで、邦画として公開されるバージョンは、かなり物語を改変してくれていたほうが楽しめるだろうなと個人的には思った。余裕があったら観に行ってもいいかなと思っている。逆に、入江監督作として期待している人は、あえて本作は観ずにまっさらな気持ちで鑑賞に行くことをオススメしたい。どうやら小説版も出ているようです。
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