ザカンファレンス

自治体の職員たちが訪れた研修先の田舎で、なぜか殺人鬼に襲われるホラー。殺人鬼の殺し方がけっこう工夫されてるので、後半からそこそこ面白くなります。ネタバレあり。

―2023年10月13日配信。瑞　 100分―

あらすじ・スタッフとキャスト

あらすじ:地方自治体の職員が参加したチーム育成のための会議は、汚職の告発が始まり場の雰囲気が悪化するにつれて、悪夢へと陥ります。それと同時に、謎の人物が参加者に忍び寄り、一人、また一人と殺人を始めます。スウェーデン発の「ザ・カンファレンス」は、温かくユーモラスなキャラクターが集まったスラッシャー系ホラーコメディです。(filmarks)

監督:パトリック・エークルンド
主演:カティア・ウィンター/アダム・ルンドゲレン/エバ・メランデル/バハール・パルス

ネタバレ感想

ネットフリックスで配信されてたので鑑賞。この自治体の職員たちは、地方再生のために商業施設を誘致するなどして活性化するプロジェクトを進めてるみたい。でも、地元の人にはそれに反対する人もいるし、そうでない人もいる。まぁ当然だわな。

では、職員たちはそれなりに大義と熱意を持って仕事をしているのかと言ったら全然そうでもなく、研修先でも関係がギクシャクしてる。どうもボスとその右腕みたいな奴が強引に計画を進めているようで、反対意見はねじ伏せられるなどしてたみたい。主人公の女性はマジメに仕事してたのに、いろいろあって休職に追い込まれ、研修時にようやく復帰してたっぽい。

んで、この計画はどうも胡散臭いところがあって、開発に悲観した地元民の中には、自殺者すらいたそうだ。んで、今回の殺人鬼はその自殺者の血縁者だったっぽいことが匂わされるが、真相ははっきりせずに劇終を迎える。

まぁいずれにしても殺人鬼は再生を名目にして開発をしようとしている自治体の奴ら、そして開発に賛成している地元民に恨みがあるようで、そういう人々を対象に殺人を犯していく。

ということで、前半は職員たちのダルい研修風景が延々と続き、その中で彼らを受け入れていた研修先の地元の人たちが、殺人鬼に一人、また一人と殺されていく様が描かれる。で、後半以降は殺人鬼がいよいよ自治体職員を血祭りにあげるべく殺人鬼ごっこを開始するわけで、そっからがこの作品のみどころ。

殺しのパターンもけっこう豊富で、チェンソー使って殺すのは珍しくもないものの、その後の死体の描写とかはなかなかだし、脳天にカマみたいなの突き立てられた婆さんは、しばらくは絶命せずにフラフラと夢遊病者みたいに歩き続けるし、ターザンロープみたいなので、川の反対側に逃げようとした主人公ともう一人の男は、川向うで待ち構えたトラップにはまり男のほうはそこそこいい奴だったのに、串刺しになって絶命ーーなどなど、いろいろな殺しのシーンが楽しめる。

主人公の女性は殺人鬼に対しては終始頼りないままで、殺されてなるものかと反撃を開始するのが爺さんとか、オバサンっていう演出もなかなか憎い。そもそも、この職員たちもう少し仲良ければ、団結して戦えたはずで、それができればあの殺人鬼って撃退できたような気もしなくもないが、まぁともかく、殺しのパターンに工夫があって、結構楽しめた。