『気狂いピエロ』
ジャン=リュック・ゴダールの描く、「勝手にしやがれ」と並ぶヌーヴェル・ヴァーグの代表的作品。映画的文法に基づいたストーリーというものはなく、既成の様々な映画の要素を混ぜ合わせ、光・色・音等を交差させて、引用で組み立てられた作品。「勝手にしやがれ」のジャン=ポール・ベルモンドを主演にして、ただただ破滅へと向かってゆく主人公の姿を描く。(all cinema ONLINE)
監督ジャンリュックゴダール 主演 ポール・ベルモンド
男ってダメね・・・
ところどころ共感できるセリフがあった。女は裏切り、男はそれにはまってラストはドカ~ンなわけだが、男の情けなさ、女の恐ろしさおよび生きる活力が巧く表現されている。
避けては通れぬすれ違い
2人に共通するのは破滅願望みたいなもんだろうし、普通の生活に厭きていてそこから恋愛がはじまったようだが、けっきょくはわかりあえないというかそうした関係にも厭きが生まれるのである。避けては通れぬ。そしてそこに生じる男女の差異は、ごく一般的な男女の差異とも言えるような気がする。女は感情に忠実で、数多の快楽を求め、男は芸術に走るか、狂気に走る。
※この記事は2005年4月に書かれたものです。
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