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映画『アルカトラズからの脱出』 完全無欠な男だけが、脱獄できるのだ

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『アルカトラズからの脱出』 (1979)

あらすじ:サンフランシスコ湾に浮かぶアルカトラズ島。そこには鉄壁の牢獄「アルカトラズ刑務所」があった。そこに入所してきた頭脳優秀な主人公フランク・モリス(クリント・イーストウッド)は脱獄の方法を考えていたが、ある日通気口から外へ出られるという話を聞き、独房の小さい通気口への入り口を大きくしてそこから独房の外へ出て、脱出する手段を思いつく。彼は仲間を誘い、色々な障害をクリアし、それまで絶対に不可能といわれた脱獄へと挑戦する。(wikipedia)

監督:ドン・シーゲル
出演:クリント・イーストウッド

以下、ネタバレしてます。あと、この記事は2004年に書かれたものです。

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実話をもとにした脱獄劇

この作品、実話をもとにしているそうです。アルカトラズ刑務所はサンフランシスコ湾内の小さな島なので、周りは海で囲まれているんですね。だから脱獄を試みて、成功したものは未だかつていない(今は閉鎖されて観光地になっている)。ということで囚人たちに恐れられている刑務所です。

脱出は不可能だ!(自慢)

この辺のことは冒頭で主人公のモリスンが居丈高な刑務所の所長に説明されるシーンで、よくわかりますね。で、この映画の肝はやはり、主人公とその仲間が脱獄を企て、いかにして監守たちの目を欺いてそれを決行するのかということに尽きる。

地味な計画だからこそ緊迫感あり

その脱出方法は地味で、しかも緻密な計画と忍耐力を要するものであります。例えば大味な映画ですと、監守に見つかって必死の逃走劇が始まったりしそうですが、そういう派手さはない。それは、これが実話に基づく作品だからなんですね。その、地味さが地味だからこそ面白いし、ハラハラするんであります。

芸は身を助ける

それにしてもまぁ、ある種の執念深さを要するのですな、脱獄。とにかく大変ですよ。監守の目を誤魔化すためのダミー人形を作るんですけど、いかにして道具を調達するか、そして調達した道具をいかにして加工するかをまずは考えなくてはならない。そして、仮に独房を抜けられても、その後に待ち構える様々な難関をどうクリアしてゆくのか――などなど、一つ解決するとまた難問、みたいな感じで、しかも最後は海が待っているわけですからな。

それで、脱獄用具のダミー人形は紙と粘土みたいなのと絵の具で、海を渡るための救命着や、ボート、これはレインコートで作るんです。これってある程度は手先が器用で、ものづくりのセンスがない人には、できない芸当ですよね。俺は絶対無理(笑)。

脱獄に必要なのは度胸である

そして、脱獄に何より大事なのが、度胸ですな。それも、どんな突発的アクシデントにも動じないすさまじい糞度胸が必要です。ついでに言うなら、少し間の抜けた監守も必要かもしれないですね。その好例として、モリスンのこんな行動があります。

ドリルが必要になりました。でも、そんなものは容易に調達できない。そこで、ドリルを作ることに。音楽堂で練習する時間がありまして、その練習の終了間際に、ピアノの上にある小さな扇風機を目にし、これをドリルに加工しようと思いつくわけです。

で、監守たちに練習終了を告げられたモリスンは、つかつかとピアノの側に歩み寄り、仲間の一人を壁にして、涼しい顔をして扇風機をアコーディオンケースに収める。仲間は(この仲間はバッツと言って、ちょっと臆病者)「そんなことして大丈夫なのか」と心配しますが、モリスンはどこ吹く風、堂々と音楽堂を出てゆこうとします。が、監守に止められてしまうんですな。

「おい、モリスン、一つでいいからケースを開けて見せろ」と監守が言います。これは、モリスンのか、バッツのか、どちらか一つのケースを開けろと言う意味。監守はピアノの近くでモリスンがこそこそ何かをしていたのを見ていたのでしょう。映像はモリスンの表情のアップになる。モリスンは刹那、黙考した後、「俺のでいいか?」と扇風機の入っている自分のケースを差し出します。

そこで監守は迷うのですな。心理戦です。当然負けるのは監守。彼は、バッツのケースを調べることにし、そちらを開ける。しかし何も入っていない。「よし、行っていいぞ」モリスンはしてやったりでございます。かっこいいですね。しかしよく考えれば、監守が両方のケースを調べればいいだけのことだったわけで、ただ、監守が間抜けだったと言えなくもない。

それからどうなった?

ハイ、それでですね、脱出不可能のアルカトラズからモリスンたちは脱獄するんですが、その後行方不明になってしまうんですね。大規模な捜索が行われるものの、消息は掴めない。所長は、「見つからないのは奴らが海の底に沈んでいるからだ」と苦々しげに言います。

果たしてどうなんでしょうか。物語はそれで終わります。

この作品においては、たぶんモリスンたちは死んでいないと思われます。それはドクという老囚人が希望だといっていた菊の花びらと、前述の所長の言動でなんとなくわかるんですね。これは見ればわかります。なので見てください。

主人公がカッコよすぎな作品

主人公たちは、反社会的な行為をしたからこそ刑務所にいれられているわけですが、モリスンは仲間に慕われているし、男気溢れる魅力的な人物でした。この主人公モリスンと、静かな友情で結ばれるのが、黒人のイングリッシュという囚人です。この関係は実にかっこよかったですね。

二人は共に多くを語らないし、語ったとしても、受け取りかたによっては嫌味に聞こえてしまうような発言ばかり。でもその間には、とてもいい雰囲気があって、二人が固い信頼で結ばれているような、そんな印象を受けました。

男しかいない刑務所という意味に収まらない、男臭さがある作品でしたね。面白い娯楽作品です!

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