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映画 BLUE/ブルー ネタバレ感想 ボクシング馬鹿の松山ケンイチが切ない

ブルー
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BLUE/ブルー

好きな女を友だちにとられ、しかも好きなボクシングでも、その友だちには勝てない。後輩にもどんどん抜かれていってしまうけど、ボクシング好き度だけはチャンピオンな男。そんなボクシング馬鹿を描いた切ない作品。ネタバレあり。

―2021年公開 日 107分―

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解説とあらすじ・スタッフとキャスト

解説:「ヒメアノ~ル」の吉田恵輔がボクシングを題材にしたオリジナル脚本を映画化。どんなに努力しても試合では負け続きの瓜田と、日本チャンピオン目前で、瓜田の初恋の人・千佳との結婚も控えた後輩・小川。瓜田は小川を羨むも、ひたむきに努力し続けるが……。出演は、「聖の青春」の松山ケンイチ、「ザ・ファブル」シリーズの木村文乃、「コンフィデンスマンJP」シリーズの東出昌大、「記憶の技法」の柄本時生。(KINENOTE)

あらすじ:大牧ボクシングジムのトレーナー兼選手・瓜田(松山ケンイチ)と、ジムで20年ぶりの日本チャンピオンを狙う瓜田の親友・小川(東出昌大)。高校の先輩・後輩の二人だったが、瓜田はどんなに努力しても試合では負け続きで、ジムの後輩たちにも軽んじられていた。一方、瓜田の勧めでボクシングを始めた小川は、天性の才能ですぐに瓜田を追い抜き、瓜田を介して知り合った天野千佳(木村文乃)とも付き合っていた。千佳は瓜田の幼馴染にして初恋の人で、今も好意を寄せているがその想いを伝えられずにいた。自分が欲しいものすべてを掴んだ小川を瓜田は羨むが、小川と千佳の関係を応援することしかできなかった。順風満帆に見えた小川だったが、ボクシングの影響で脳に障害が現れ、競技を医者に止められる。千佳は引退してほしいと頼むが、チャンピオンを目指す小川は聞き入れない。千佳は瓜田に説得を頼むが、自分では届かない高みを掴もうとしている小川を止められる訳がないと突っぱねられる。ある日、さえない男・楢崎(柄本時生)がジムを訪れる。ゲームセンターで働く彼は、同僚の女性に片思いしている。客とトラブルになり、ボコボコにされながらも、「ボクシングをやっているから素人には手を出せない」と嘘をついて引っ込みがつかなくなって、近所の大牧ジムにやってきたのだ。楢崎は瓜田に“やってる風”程度のトレーニングを頼む。しかし、日々の練習や、チームメイトとの関係を経て、いつしかボクシングに魅了されていく。小川に日本タイトルマッチの話が舞い込み、同じ対戦日、負け越しが続いた瓜田にはデビュー選手との対戦がマッチメイクされ、楢崎もデビュー戦が決まる。次の試合で勝ったら千佳と結婚すると決めていた小川は、勝利しチャンピオンになる。一方、瓜田はデビュー戦の相手にさえ勝つことができなかった。試合後の祝勝会で、仲間から負けを貶されても平静を装っていた瓜田だったが、その帰り道、長年抱えてきた想いを千佳と小川の前で吐き出す……。(KINENOTE)

監督・脚本:吉田恵輔
ボクシング指導:松浦慎一郎
出演:松山ケンイチ/木村文乃/柄本時生/東出昌大/松浦慎一郎/竹原ピストル

ネタバレ感想

役者の動きがボクサーっぽい

吉田恵輔監督のボクシング映画。本人もボクシング経験があるらしく、そのせいか役者たちのボクサーぶりがすごい。本当に経験者みたいに見えるからね。特に松山ケンイチ。パンチングボール打つとことか、シャドーするとことか、なんかプロみたいに見える。

俺は経験者じゃないので、細かいところは知らんけど、ともかく様になって見えるのだ。これは役者がすごいのもあるんだろうけど、自身が経験者でもある、監督の映し方もうまいんだろうね。

ボクシング馬鹿の松山ケンイチ=瓜田。でも弱い

人生のリアルさを感じて切ない

てなことで、ボクシングを通して頑張る男たちの姿が描かれるんだけども、だれも満足な結果を得られていないところが何とも人生のリアルさを感じちゃって、切なくなってくる作品であった。

好きだからといって、結果がでるわけではない

江本が演じた楢崎は勝てはしなかったものの、成長を感じるし、この先の未来があるように思えた。しかし、主人公の瓜田は悲惨。幼馴染の木村文乃演じる千佳に勧められて始めたとはいえ、結果としてボクシングの魅力に取りつかれ、のめりこみまくり、好きで好きでたまらなくなっているのに、弱すぎて勝てない。

トレーナーとしても限界を感じちゃって、悲しい

しかし、ボクシングが好きすぎるだけあって、分析力などはすごく、トレーナーとしてはけっこう優秀。でも、自分は勝てない。弱すぎて。自分の技術が自分のボクシング理論に追いついていない感じ。

自分ではその技術を体現できないけども、彼のアドバイスに従った楢崎は強さの片りんを見せるようになる。

そういう描写を見ていたので、トレーナーとしてボクシングを続けるのかなと思わせておいて、親友であり、千佳を彼女にしている小川(東出昌大)は、瓜田のアドバイス以上のテクニックでチャンピオンの座についてまうのだ。

つまり、瓜田の指導はチャンピオンクラスの才能の持ち主にとっては、普通の技術であり、さらにその上をいく技術を出せるからこそ、チャンピオンになれることが証明されてまう。その光景を目の当たりにした瓜田は自分の限界を認めざるをえなくなってしまう。だから小川の姿を見て「すげぇなぁ」とつぶやくのだ。気の毒すぎ。

それでもやっぱり、ボクシングは好き

一方その小川は強いんだけども、パンチドランカーの症状が酷い。あの状態で試合をするなんて、本当は無理だと思うんだけど、まぁその辺はフィクションというところか。

彼は悪い人間ではないけども、千佳に対する対応とかはけっこう酷いし、千佳はなんで瓜田ではなく、小川なんかと付き合ってて、あろうことか結婚までしちゃってんだよと思うんだが、そういうのって現実でもあるからなぁ。

でまぁ、小川は防衛戦に目をカットして負けて、そのまま引退。呂律が回らなくなってるし、運送業すらまともにできないような状態になっちまって、それでもやっぱりボクシングは続けたそうにしていたが、彼と千佳の将来はかなり暗そうに思えてしまう。

瓜田はラスト、魚市場みたいなところで働いている。最後の試合の夜、小川に向かって「本当はお前に負けてほしいといつも思ってた」みたいなことを告げた彼はその後、小川や千佳、楢崎とは顔を合わせない生活をしているようだ。しかし、仲間との縁を断ち切ってもボクシングへの思いは消えず、休憩がてらシャドーボクシングをする姿が描かれて、劇終。切ない…。

瓜田のキャラはいい人過ぎて、こんないい奴が現実にいるのかなと思っちゃう。しかしだなぁ、自分の好きな女には、ちゃんと告白しておいたほうがいいと思うよ。言わないでおくと、死ぬまで引きずっちゃうだろ、こういうタイプの人は。

ちなみに、その相手役たる千佳を演じた木村文乃、彼女は『極道めし』で演じたキャラが最も可愛いです(個人的主観)。容姿もキャラも最高!

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コメント

  1. johnnyA より:

    マイブログにリンク&引用、貼らせてもらいました。
    不都合あればお知らせください(削除します)。
    なにとぞ、( `・∀・´)ノヨロシク!

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