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映画『ライフ(2017)』ネタバレ感想 80億人のバカを救う話?

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ライフ(2017)

なかなかの豪華キャストで贈る、エイリアンパニックスリラー。この作品はラストのオチを知らないほうが楽しめます。後半はネタバレしてますので未見の方は注意。

―2017年 米 104分―

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解説とあらすじ

解説:地球外生命体の脅威にさらされた宇宙飛行士たちの運命を映し出すSFスリラー。火星で未知なる生命体の細胞が採取され、世界各国から集められた6人の宇宙飛行士たち。国際宇宙ステーション内で極秘調査を開始するが、生命体は次第に進化と成長を遂げていき……。出演は「ナイトクローラー」のジェイク・ギレンホール、「デッドプール」のライアン・レイノルズ、「ガール・オン・ザ・トレイン」のレベッカ・ファーガソン、「Mr.ホームズ 名探偵最後の事件」の真田広之、TV『ニュー・ブラッド 新米捜査官の事件ファイル』のアリヨン・バカレ、『モスクワ、犯された人妻の告白』のオルガ・ディホヴィチナヤ。脚本を「デッドプール」のポール・ワーニックとレット・リースが務め、「チャイルド44 森に消えた子供たち」のダニエル・エスピノーサがメガホンをとる。(KINENOTE)

あらすじ:世界各国からISS(国際宇宙ステーション)に集結した6人の宇宙飛行士たち。医者のデビッド・ジョーダン(ジェイク・ギレンホール)、検疫官のミランダ・ノース(レベッカ・ファーガソン)、航空エンジニアのローリー・アダムス(ライアン・レイノルズ)、システム・エンジニアのショウ・ムラカミ(真田広之)、宇宙生物学者のヒュー・デリー(アリヨン・バカレ)、司令官のエカリーナ・“キャット”・ゴロフキナ(オルガ・ディホヴィチナヤ)。彼らの目的は、火星で採取された地球外生命体細胞の極秘調査。まさに神秘としかいいようのない生命体の生態に驚愕する6人だったが、細胞は次第に進化と成長を遂げ、高い知能を誇るようになる。それはかつて火星を支配した、まぎれもなく宇宙最強の生命体であった。小さく美しく無駄なものが一切ない“筋肉”と“脳”だけでできている。やがて生命体に翻弄された宇宙飛行士たちの関係が揺らぎ始め、ついには命を落とす者も出てしまう。宇宙で追い詰められていく彼らの運命は……。(KINENOTE)

予告・スタッフとキャスト

 

(シネマトゥデイ)

監督:ダニエル・エスピノーサ
出演:ジェイク・ギレンホール/ライアン・レイノルズ/レベッカ・ファーガソン/真田広之/アリヨン・バカレ/オルガ・ディホヴィチナヤ

キャストが豪華です

何となく予告が気になってたので鑑賞。今をときめく豪華キャストですな。ジェイク・ギレンホールが医者役のデヴィット、ライアン・レイノルズが航空エンジニアのローリー、レベッカ・ファーガソンが検視官のミランダを演じている。それにプラスして、真田広之がシステム・エンジニアのショウを演じている。

真田広之を最近みかけないと思っていたら、海外で頑張ってるんだねぇ。俺の中ではアクション俳優ってイメージが強いんだけども、この作品では生まれたばっかの子どものために何とか地球に生還するよう頑張るパパを演じていた。

火星生命体強すぎ!

で、内容なんだけども予告を観ていたのでエイリアンパニックものだということは知っていた。で、船内の閉鎖空間で『エイリアン』のように、クルーがいろいろ頑張って火星の生命体と激闘を繰り広げる内容なのかと思っていたのであるが、そうでもない。

火星から持ち込んだ細胞から成長したこのエイリアン、はっきり言って強すぎなんである。強すぎちゃって、知能の高い人しかいない宇宙船クルーをもってしても、全く歯が立たないのである。というか、戦う術が全くないんだな。だから、一人、また一人となすすべもなく捕食されてってしまう。

すげぇ単純な生き物だよね、この火星から持ち込まれた生命体。でも、環境順能力が高いし、知能も高度なようだ。にしても、ああいう生命体に、知性は生まれるのだろうか。なんかいろいろ策を巡らしつつ人間たちを襲っているというようなセリフがあったけども、人間はああいう生命体とはコミュニケーションができないから、相手が何を考えているかは当然わからない。単なる生物的本能で襲いかかってくるようにみえるけども、実は俺ら人間とは全く異なる思考回路を持っているのだろうから、理解なんてできないのだ。

人間は言語でもって物事を考えるので、言語を持たないようにみえる生命体のことは、考えることができない――というのは俺の想像なので、本作とは何の関係もないのだが。

規約はしっかりしてるが、実験手順は適当

冒頭からそこそこスリリングな展開があって、この火星生物のサンプルを手にするクルーたち。地球との通信で、火星生物に名前をつける歴史的セレモニーが行われたりする。まぁ確かに偉業を達成しているんだから、ああいう描写もわかる。

中盤くらいまでの間に何度か、「規約」という話が物語に出てくる。主人公と思われるデヴィットはその規約が何か知らない。ミランダとキャットという司令官は知っているっぽい。

で、その規約はラストのほうで明らかになる。このプロジェクトは火星の未知の生命のサンプルを手に入れ、あわよくば地球に持ち帰ろうという内容。しかし、もしその未知の生命が地球人にとって害悪をもたらすようなものであるなら、規約によってその火星生命を隔離して地球に届かないようにせねばならないのである。その最終手段は、クルーの仕事場である宇宙ステーションそのものを放棄するというものだったのだ。

…っておかしくないか? 規約がおかしいのではない。そこまでの規約を設けているということは、ある意味では未知の生命のサンプルを手に入れることは、かなりの危険をともなうものだということを、地球人たちは事前に知っているのである。知っているというか、いろいろなことを想定したうえで、危機管理をしているわけだ。…するのは当然だ。当然だよね。

それはいいのだ。いいと思う。だけど納得できないのは、それだけの危険を想定しているのに、何で船内での実験はあんな無防備なのよ。部屋を隔離するのは当然だからいいけども、あの宇宙生物学者とかいうよくわからん肩書のオッサン。

いくら丈夫な手袋だとしても、未知の生物にたいして無防備すぎるだろ、アホか。要は、地球人どもはみんな火星の生き物を舐めているのである。単なる細胞の集まりだから。自分たちが理解できているつもりでいる。

そうでなきゃ、いくら頑丈な手袋はめてたって知らないものを触るかっての。未知の生物相手にするならもっと安全を確保して実験しろや、と思ってしまったのである。ホントにこいつら、頭いいの? と思ってしまったのである。好奇心のほうが勝ってしまう猿なの? と思ってしまったのである(笑)。まぁそこを突っ込んだら物語にならんのだが。

組織としての決まりごと適当すぎないか?

てなわけで、いろいろあって未知の生物は地球の生き物を捕食してさらに凶暴になっていく。クルーはいろいろ頑張るけども、ほぼラストまで、やられるがまま。

あとさぁ、キャットていう司令官が犠牲になってから、船内のボスが誰なのかがよくわからない。普通、こうしたチーム制で動く組織なら必ず次のボスになる人間が誰なのか決まっていると思うんだが、この作品ではよくわからん。ミランダっぽくもあるし、生物学者的な黒人の人にも見える。まぁいいか、そんなの。

ここからはラストの展開に触れてます

そんなわけで、元々少ないクルーたちがどんどん減っていって、残ったのはデヴィットとミランダのみ。ショウも子どもに会いたいからかなりねばったけども、最期は自分を犠牲にして生命体を宇宙の旅に道連れにしようとする。だけどあえなく失敗…。気の毒だねぇ。

よく考えたら、この宇宙船のクルーの多くは、自分を犠牲にしてみんなを助けようとしてくれる、かなり気高い精神の持ち主たちだよね。だから死んでしまうシーンが、けっこう悲壮感溢れている。デヴィットも一応そう。彼は中盤くらいで、地球に還りたがってない人だということがセリフでわかる。これって結構な伏線だよね。

だからこそ最終的に彼は、「80億人のバカがいるところになんて帰りたくない」とミランダを説得して火星生命を自分の脱出ポッドに招き寄せ、火星生物もろとも宇宙の果てへ旅立とうとする。彼は地球に戻って人間社会で生きることが嫌なのである。

だから、「父に会いたい」というミランダをもう一つのポッドに乗せて地球に生還させる道を選んだのだ。

80億人のバカを救うのかと思わせといて

英雄ですね。80億人のバカとプラス1人の女性のために、彼は自分を犠牲にする道を選ぶのだ。そして、それが彼の望みなのである。ここもまた、かなりの悲壮感があってよろしいシーンだ。

それなのにあのラストですよ(笑)。宇宙ステーションから脱出した時点で何となくオチが読めちゃうのだが、結局デヴィットは、地球に生還しちゃうのである。いっぽうのミランダは、脱出ポッドに宇宙ゴミみたいのが衝突して、大気圏に突入する前に軌道を変えられて明後日の方向へ飛ばされちゃう(笑)。

オイオイオイオイ

と思いました。あれ、おかしくないか? 2つのポッドがステーションを離れ、どっちがどっちに乗っているかわからない描写がある。

だからこそ、ああいうラストになることは想像つくんだけども、軌道をそらされたミランダのポッドは制御不能になったから大気圏外に飛ばされたわけじゃん? でも、デヴィットのポッドにそういう描写あったか? なかったと思うんだが。

だとするとデヴィットは、ポッドを地球に向けて飛ぶよう操作していたということにならないか? そうだとするなら、彼は意図的に「80億人のバカ」を火星生物に捕食させるためにポッドを操作したように思えてしまう。

しかし、そうではないらしい。アジアのどっかの海上に漂着したと思われるポッド。地元の漁師がその扉を開くとデヴィットと生命体の姿が。デヴィットは必死こいて「扉を開けるな」と80億分の2のアジア人に(笑)訴える。

あれを見る限りでは、彼は図らずも地球に戻ってきちゃったんだなってことがわかる。てことは、俺の気づかないうちに、彼のポッドも軌道を変えさせられていたんだろうねぇ。そんな描写あったかなぁ? …どうでもいいけど。

※この疑問に関しては、いただいたコメントで解消しました。後日、さらに別の方々からも補足コメントいただきました。皆さんありがとうございます。(記事末ページ一番下参照)。

コメントをもらって、…どうでもいいとか書く以前に、自分の目が節穴であることを反省すべきだと思った(笑)。

いろいろ悲惨な展開の映画でした

そんな感じで、頑張ったみんな、自己犠牲になったみんなが誰一人として報われることがない悲惨な映画でした。気の毒なのはミランダだ。あれ、本当に可哀想。生きながらにして脱出不可能な宇宙の果てに島流しとか、頭おかしくなっちゃうよ、俺なら。まだ火星生命に殺されたほうがマシ。

あの後、火星生命はきっと、あっという間に地球の生物を食いつくしてしまうんだろうねぇ。そう考えると、デヴィットがあの状態から生き残っててもいいし、そうでなくてもいいんだけど、続編つくれるよね。

俺はあの無敵の生命体と地球人の戦いの落としまえをつける続編を作るべきだと思う。そのほうがスッキリすると思う。じゃないと、この作品の登場人物たちがあまりにも報われない。

続編を期待させちゃう映画ってなかなか珍しいのだが、たぶんつくられないだろうねぇ(笑)。てなことで、本作について言えば、面白かったけども一回観れば十分な作品だと思った。

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コメント

  1. カルヴィン より:

    カルヴィンは後半ポッドの操縦幹に手を伸ばす彼を締め付けてましたよね
    カルヴィンは知的生命体を捕食する事で知識を得て成長するようでしたので
    地球に突入するルートを自ら操作し選んだように見えました

    • hanori より:

      なるほど。すごく納得しました。そんだけ優れた生命体となると、人類はますますカルヴィンに対して勝ち目なさそうですね。ちなみに、ますます成長して日本語も流暢にあやつれるようですが、私のことは捕食しないでください(笑)。カルヴィンさん、コメントありがとうございました。

  2. 第二のカルヴィン より:

    先のカルヴィンさんに補足すると、カルヴィンは生命機能を維持するために酸素と水分を必要とするようなので地球へ向かうことにしたのだと思います。
    恐らく最初のカルヴィンは、クマムシで言う”仮死状態”になっていたから火星でも生き延びれたのでしょう。まとめるとカルヴィンは”知能を持った肉食クマムシ”ってことになりますね笑

    • hanori より:

      地球には酸素と水分たくさんあるから、カルヴィンはそこも狙ってたわけですね。クマムシをよく知らなかったので調べたら、すごい生物で驚きました。やっぱりますます勝ち目がなさそうなので、続編は作れなそうですね。カルヴィンさんに続き、第二のカルヴィンさん、コメントありがとうございました。カルヴィンは生殖能力(分裂能力?)もあるんですかね(笑)

  3. 喰べられたマウス より:

    さらに補足するなら脱出ポッドは自動で地球に帰還するようプログラミングされていて、それをデヴィットはあえて手動に切り替えカルヴィンと共に宇宙の彼方へオサラバしようという計画でした。
    なので手動に切り替えたは良いけど操縦用のアームを弄ることをカルヴァンに止められて、結果軌道が変えられずに地球に来てしまったのではないでしょうか。

    • hanori より:

      確かに地球以外のところを生き先にあらかじめプログラミングしてたら脱出ポッドの意味はないですよね。てことは、カルヴィンは常に人類の上手をいっていたわけですな。自分は宇宙に放り出されたミランダのほうを気の毒に思いますが、デヴィットもポッドの中で必死こいて頑張っていたことを想像すると、それはそれで気の毒に感じました。喰べられたマウスさん、コメントありがとうございます。それにしても、物語のけっこう早い段階でカルヴィンに食われてたと思いますけど、よくわかりましたね(笑)。

  4. 節穴くん より:

    いや、節穴過ぎだろ…

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