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映画 サバイビングモロッコ ネタバレ感想 悪友三人組のラスト

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サバイビング・モロッコ

悪友三人組がそれぞれの思惑で動きながら破滅に向かっていく青春ドラマ。モロッコの街並みは新鮮で観る分には楽しめる。しかし、劇中の、誰も信用できない日々を生きていく三人組の人生はなかなか辛そうである。ネタバレあり。

―2011年製作 白=仏=摩=唖 117分―

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解説とあらすじ・スタッフとキャスト

解説:モロッコの美しい町並みを舞台に、友情と愛情の狭間で揺れ動く男の姿を描いた青春ドラマ。監督はモロッコ人のフォージ・ベンサイディ。第62回ベルリン国際映画祭パノラマ部門CICAE賞受賞。(KINENOTE)

あらすじ:モロッコ北部のテトゥアン。26歳のマリクは定職にも就かず、2人の悪友、悪事も平気なアラールや年下のスフィアンと遊んでばかりいる。マリクは酒場の女性ダンサー、ドゥニアを好きになるが、彼女は売春婦の仕事もしていて、彼女を人生の裏街道から救うには金が必要だった。そんな時、アラールがある宝石店に押し入る計画を持ちかけてくるが、警察に逮捕されたドゥニアを釈放させて以来、ある刑事がマリクに接近し続けていた。(KINENOTE)

監督・脚本:フォージ・ベンサイディ
出演:フェド・ベンシェムジ/イマーネ・エルメクラフィ/フラド・ラビエ

ネタバレ感想

主要人物の三人、主人公のマリク、そしてチンピラ友達のアラールとスフィアン。全員10代、20代には見えない(笑)。40代の俺と変わらないとは言わないが、少なくともマリクとアラールは30超えてそうに見える。

モロッコの、あまり生活環境のよくない街で育った三人は、定職にもつかないし学校にもいかずにその日暮らしをしている。何で稼いでいるかというと、道行く人のカバンをかっぱらうケチな強盗だ。彼らは一様に、まともな職業に就こうという意思がないように見える。アラール曰く、「大した職にも就けない」かららしい。まぁそうだね。それはなんとなくわかるんだけども、こいつら裏社会とコネがあるわけでもないらしいので、盗み以上の悪事を働けないのか、現状のままでも、碌な将来が待っていないおうに見えるんだけど、その辺はあんまり考えてないらしい。

物語終盤では結構おおきなヤマを叩く計画をしていて、それが実行できればどっかに高飛びしちゃう計画だったみたいだけど、それも結局うまくいかない。というか、うまく行くわけないんだよな。だって、こいつら3人とも、友達ではあるんだろうけど、一枚岩で悪事を遂行できるほどには、お互いを信頼してないから。

三者三様に自分の考える道があって、それを実現するために結束して悪事を働こうとしているんであり、どいつもこいつも、仲間を守ろうという意識は薄いみたい。アラールは刑務所に行く原因になった強盗のとき、仲間だったマリクのことはゲロしなかったらしい。そういうセリフが作中にはある。そういう漢気が彼にはあるのかもしれないが、それ以外の部分でクズ野郎なもんだから、けっきょくはマリクも彼のことをそこまで信用はしてない。

しかし、マリクはマリクで、かなりのクズ野郎である。自分の母親の再婚相手を嵌めてムショ送りにしちゃうからね。しかも、アラールとスフィアンも警部に売っちゃうし。彼は物語中の主人公だけど、日本で育った俺の基準からみると、およそ共感できる部分がないクズ野郎で、やることなすこといちいちイライラさせられる。

だから、最終的に入れ込んでいた女に金かっさらわれて逃げられて、絶望しちゃって劇終を迎えたところで、何の同情心もわかないのである。エンドロールのあのシーンでも、死にたいならさっさと飛び降りて死ねやバカ。としか思わなかった。

てなことで、物語としては特に面白くはないんだけども、モロッコの街の日常は、非常に殺伐としていて希望がなく、生きるにはつらい環境だなぁと思わせる力はある作品だった。でも、これだったら、ブラジルのリオの貧民窟を描いた『シティ・オブ・ゴッド』のほうが強烈だし、ベネズエラの『黙して契れ』のほうが心に訴えてくるものがあったなぁ…。別にモロッコという国をディスりたいわけではないし、ブラジルやベネズエラよりも楽に生きられるとかそんなことが言いたいのではないけど、そう思ったのである。

ちなみに、スフィアンは強盗失敗して学生たちに追いかけまわされてボコボコにされるけども、あれって、笑えるよね。日本でああいうことが起こったら、盗人をあれだけ執拗に追いかけまわす人がどれだけいるだろうかと思っちゃう。その後、スフィアンを助けてくれた組織の人って、イスラム原理主義者たちの集まりかなんかだろうか。あの中から戦士が生まれてテロを企てるのかも。

俺はエジプトを旅行したことがあるんだけど、北アフリカの人たちって、激情的な人が多いのか、街中で口論している人がたくさんいて、やっぱ日本人とは気質が違うんだなと思わされる人がたくさんいた。けっこう恐ろしい体験もしたので、ここに書こうと思ったけど、全然関係ない話なのでもう終わりにする。

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